「諦めろ」の劇薬で覚醒?新庄流・究極の丸投げ指導法

日ハム


世の中の悩み事の9割は、実は「考えすぎ」が原因じゃないだろうか。

仕事でも何でも、高い壁にぶつかった時に「どうすればいいですか」って上司にすがる。誰にだって一度くらいはあるはずだ。そこで返ってくる言葉。「おまえはできない。諦めろ」。信じられるだろうか。普通なら即座に人事部へ駆け込む案件である。

だが、我がファイターズの特大エンターテイナーは、そんな劇薬を平然と処方する。

九里亜蓮の前に手も足も出ない西川遥輝が、藁にもすがる思いで助言を求めた結果が、これだ。もはや指導を放棄している。究極の丸投げ。しかし、この突き放しこそが、西川の脳内を占拠していたノイズを見事に消し去った。「どうせ打てないなら、難しく考えるだけ無駄」。完全に開き直ったバットから放たれたのは、起死回生の逆転3ランだった。

それにしても、開幕8戦で20本塁打とは狂気の沙汰である。緻密なスモールベースボールはどこへ行ったのか。ただバットを振り回す大味な空中戦。開幕3連敗の時点でちょっと冷めた目で見ていたのに、気づけば3連勝であっさりと借金を完済しているのだから、どうにも調子を狂わされる。

新庄監督の禅問答が奇跡的にハマっただけなのか、それとも恐るべき人心掌握術なのか。私には分からないし、解明する気もない。

明日の試合では、残塁の山を築いて「やっぱり諦めるのが正解だったじゃないか」と毒づいている自分の姿も想像できる。正解のない博打みたいな野球に振り回されるのも、悪くない。とりあえず、今日は都合よく手のひらを返して、この摩訶不思議な快進撃の余韻に浸らせてもらうとしよう。

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