開幕直前の劇薬、リン・ジャーチェンが北の大地で破る古い皮

日ハム

さっきコンビニで買ったアメリカンドッグのケチャップとマスタードが一緒に出るやつ、どこから切っても手が汚れる絶望的なパッケージ設計した人間はマジで反省してほしい。

あと花粉。

眼球をスプーンでくり抜いて中性洗剤で丸洗いしたいレベルで痒い。視界がぼんやり白む。

そんな霞んだ目でスマホをスクロールして飛び込んできたニュース。

台湾代表捕手、林家正 リン・ジャーチェン獲得。

開幕直前の、文字通りの緊急補強。

お前ら、また「打率.143」とかいう表面上の数字だけ見て、タイムラインで謎のスカウト気取ってないだろうな。

WBC1次ラウンドC組、4試合に出場。チェコ戦での二塁打。

年齢は28歳。

データを冷徹に解剖すれば、確かに派手さはない。

即戦力の正捕手としていきなり機能するかと言われれば、ロジックとしては未知数の塊だ。

でも、そこじゃないんだよ。

昨秋のキャンプでテスト生として呼び、WBCでの泥臭いプレーとマスク越しの眼光を見て最終的なゴーサインを出した木田GM代行の執念。

これこそが、チームという巨大な生命体が、古く分厚くなった皮を無理やり引き裂いて、新しい細胞を強制的に活性化させるための儀式。

痛みを伴う激しい脱皮の過程。

皆様、キャッチャーというポジションが抱える途方もない特殊性を、今一度考えてみてはいただけないでしょうか。

言語も文化も違う異国のマウンドで、初対面のピッチャーと呼吸を合わせる。配球を叩き込み、打者の思考の裏をかく。

その圧倒的な労力。

打率1割台? だからなんだよ。

国際大会の極限状態、国を背負って泥にまみれたその経験値は、長いペナントレースを戦い抜く上で間違いなくチームの血肉になる。

古い抜け殻を捨て去り、真新しい鱗を輝かせるための起爆剤。

なんだかんだ文句言いながらも、新しいユニフォームに袖を通す異国の戦士を食い入るように見つめてしまう。お前らどうせ、初ヒットが出たら手のひらを高速ドリル回転させて歓喜するんだろ。知ってるよ。そういう不器用な熱量を持った連中だってことくらい。

だから野球は最高に面倒くさくて、最高に愛おしい。

北の大地で彼がどんな新しい呼吸を見せてくれるのか、今はただ見守ろうじゃないか

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