3月15日のオープン戦で巨人に8対1でボロ負けしてる最中に、海の向こうからベネズエラのアブレイユに逆転3ランを浴びた28歳の伊藤大海の絶望フェイス。お前らみたいな手のひらクルクル星人はすぐに騒ぎ立てるが、WBC準々決勝なんていう極限状態のマウンドに立ったことすらないくせにピーピー喚くな。
新庄監督が頭を抱えながらも即座にSNSでメンタルケアに動いたっていうんだから、俺たちはただ信じて待つしかないんだよ。昔のファミコンのカセットって、バグって画面がフリーズしたらとりあえず引っこ抜いて端子にフーフー息を吹きかけてから斜めにガシャンって差し込むと大抵直っただろ。
人間のメンタルなんてのも意外とそんなもんで、今のひしゃげた大海の心に新庄がどんな絶妙な息を吹きかけてくれるのか、ただのおっさんは固唾を飲んで見守る日々。林ヘッドコーチが言うように、3月27日のみずほペイペイでのソフトバンク戦に向けて、帰国後の2週間で彼がどう仕上がってくるかが全てだ。
帰国してからの2週間という調整期間は決して長くはないが、開幕の重圧を背負うエースにとってはこの強烈な挫折こそが最強のブースター。
お前らも仕事で大ポカやらかして上司に詰められた夜は、帰り道のコンビニでヤケ食い用の唐揚げ弁当を買うことで心のバランスを保っているじゃないか。大海にとっての唐揚げ弁当が新庄監督からのDMだとしたら、これほど胃に優しくて即効性のある処方箋は他にないと思うのは俺だけですかね、皆様方。
傷ついたマウンドの上の姿なんて忘れてしまえ。むしろあの大舞台で一発を食らったことで、無敵の道産子右腕の内部回路にこびりついていた見えないホコリが全部吹き飛ばされたんだよ。
開幕のマウンドで涼しい顔してロジンをモクモクさせている大海の姿を見たら、お前らも手のひらを擦り切れるほど叩いて歓喜する光景。だから俺たちは、余計な心配なんて一切せずにただ北の大地から熱い視線を送っていればいい。あの男がこんなところで折れるわけがないし、新庄の謎の魔法がカセットの接触不良を完璧に直してくれるはずだ。
野球っていう残酷で最高なエンターテインメントに魂を売った俺たちは、開幕戦で大海が投げる初球のストレートをただひたすらに待とうぜ。


