万波の自腹ダイヤと現金な男たち。思いつきが生んだ異様な結束力

日ハム

突然高価なアクセサリーを配り始める人間って、大抵は怪しいビジネスの勧誘か、何かの教祖様くらいのものではないだろうか。

開幕直前、万波中正が野手全員を招集したというニュースを読んだとき、私は一瞬、何か不祥事の謝罪会見でも始まるのかと身構えてしまった。蓋を開けてみれば「みんなで戦う感が出ればと思って」という理由で、特注のダイヤ入りネックレスを配ったらしい。

「突然、思いついちゃって」

いや、思いつきの単価が高すぎんのよ。

いくら彼がリーグを代表する選手になったとはいえ、野手全員分のオーダーメイドジュエリーである。私の日常なら、昼食に少し奮発してトッピングを全部乗せするくらいの感覚で、彼は途方もない現金を溶かしているのだ。プロ野球選手の金銭感覚のバグり方は、いつ見ても清々しい。

だが、事態はさらに奇妙な方向へ転がる。

ネックレス効果。9得点の圧勝。清宮の2発。 青く光る首元。狂喜乱舞するベンチ。現金な男たちである。

宝石の魔力が打球の飛距離を伸ばしたとでも言うのだろうか。そんなオカルトじみた因果関係を信じるほど私もお人好しではないが、この成金チックな儀式でチームが一つにまとまり、結果を出してしまったという事実は面白い。

明日もまた、首元をギラギラさせた集団がグラウンドで泥臭く躍動する姿を、テレビの前の特等席からぼんやり眺める日々が続く。

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