昨日、狸小路でマッチングアプリの男とお茶したのよ。
プロフィール写真はそこそこ爽やか系だったのに、現れたのは肩パッドが不自然に浮いた、ペラペラの安スーツを着た男。 (お前、それ成人式の時に親に買ってもらったやつ?) 30代の恋愛市場なんて、そんな妥協と諦めの掃き溜め。
自分の市場価値を棚に上げて、「まあ、話は通じるし悪くはないか」と己に言い聞かせる虚無の連続。 そんな薄暗い感情を抱えて帰りの電車でスマホを開いたら、私のタイムラインが爆発していた。
は?
ちょっと待って。
ananスペシャルエディション。
清宮幸太郎の、アイドル風スーツ姿。
いや、私の眼球、バグった?
いつもはベンチでデカい声出して、「クラスの隅で弁当を3個食ってる気のいい奴」みたいな、絶妙に手が届きそうなラインの愛嬌を振りまいてるくせに。
プロの大人たちの手にかかった瞬間、あの分厚い胸板と鍛え上げられた背中が、上質なスーツの生地を内側からパンパンに張り詰めさせている。
日々の鍛錬の結晶である筋肉という最高のテーラーが仕立てた、シルエットの暴力。エグい。
(ペラペラスーツ男の記憶、脳内から完全消去された)
あんたたち、すっかり忘れてるか、見ないふりしてるかもしれないけど。
幸太郎のあの「親しみやすいぽっちゃり青年」感、ここで完全にめくれたわ。彼に流れる、抗いようのない「上流階級のオス」の血が。
よく考えて。
お受験の最高峰、早稲田実業の初等部から通う生粋のおぼっちゃまよ?
パパはラグビー界のドン、ママは慶應ゴルフ部主将のスポーツエリート一家。
私たちが小6で泥団子作って同級生と喧嘩してた12歳の頃、彼はヤンキースタジアムでイチローと握手してんのよ。
去年のオールスターのグラウンド入りで見せた、あの黒コーデとサングラス姿。
あれはコスプレじゃない。あれが彼の「本来の所属」なんだわ。
住む世界が違いすぎる。
圧倒的な教養とコネクションを持ったエリート御曹司。
なのに、その男が、泥にまみれて、自分の不甲斐なさに顔を歪めて、必死に白球を追っている。 スマートに生きられるはずの人間が、わざわざ一番泥臭い場所で葛藤し、成長していくその物語。
それに私たちは勝手に母性とメスを同時に刺激されて、情緒をぐちゃぐちゃにされてるの。 これだからファイターズの沼は底なしで恐ろしい。
今、右肘関節炎で離脱中。
新・選手会長なのに。
「発売される頃には戻ってこられように」って、なんだその健気なテキストは。
痛いなら休め。でもグラウンドにいないと私の精神修養が成り立たないから早くそのデカい背中を見せろ。
感情が迷子。しんどい。気まずいくらい尊い。
もう無理。
中途半端な男を減点法で査定する虚無な時間は終わり。
今すぐマッチングアプリ、全部退会する。
明日からは毎朝5時に起きてジムでスクワットとデッドリフトをする。
早稲田のエリート御曹司が放つ圧倒的なオーラと、彼への重すぎる愛の質量を正面から受け止めても、絶対にブレて骨折しない強靭な体幹を、私自身が手に入れるために。



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