新庄式暗号の暴走と助っ人カストロの翻訳不能な打席

日ハム

お前ら。


かっちゃんことロドルフォ・カストロのオープン戦のバッティング見て、もうペナント制覇した気になってウキウキでポジってるだろ。

たしかにアイツのパンチ力はガチ。


打球音がエグい。


砕けた硝子のエッジで空気を切り裂くような、即物的な暴力性がある。

有機物が急激に腐敗して膨張する熱量みたいなフルスイングで、ボールを彼方へ消し去る。

パワーだけなら文句なしのロマン砲だ。

だがな、新庄率いるファイターズの打席に立つということは、ただバットをブン回す単純労働を意味しない。


ここで直面するのが「多種多様なサイン」という名の、形而上学的な精神的拷問。


お前ら、ベンチやコーチャーが繰り出すあの複雑怪奇なジェスチャーの連続を冷静に観察したことあるか。

帽子、ベルト、肩、鼻、またベルト、そして謎のウインク。あれはもはや野球の戦術指示ではない。


意味を完全に剥離された記号の乱舞。

翻訳不能な欠落を抱えた、呪術的な因果関係の構築だ。

カストロは今、この新庄式暗号の前に立ち尽くしている。

打席に立つたび、彼の脳内では母語のスペイン語と日本語、そして「新庄語」が激しく衝突し、理論言語学的なコミュニケーションの破綻を来しているのだ。


わかるか。


極太の腕でボールをシバき上げるための筋肉の脈動が、ベンチからの「偽装エンドランからのバスター」みたいな狂った暗号を受信した瞬間、急速にエラーを吐き出す。

硬質な油脂の被膜で覆われた彼のアスリートとしての闘争本能に、複雑なサインが寄生菌のように根を張り、胞子を散らして思考のシナプスをゆっくりと腐らせていく。

ここで皆様に、どうか一つだけご想像いただきたい凄惨な光景がございます。

異国の地で一旗揚げようと海を渡ってきた純朴な大男が、何十種類ものサインに縛られ、脳髄の奥底にある無意識(イド)の領域まで侵食されている様を。

ランナー一塁、甘いストレートが来るはずだ。


この打席、どこかでシバける!


そう直感した網膜に映り込むのは三塁森本から発せられる複雑なサイン。

その瞬間の、彼の口腔内の粘膜から一気に湿り気が奪われるような絶望的な硬直。打たなきゃいけないのに、頭の中は「今のサインのキーは何だっけ」で一杯

。完全にゲシュタルト崩壊の顔面晒してて草。

バッターボックスという逃げ場のない空間的圧迫の中で、長打という機能美の喪失と自己の解離だけが進んでいく。

日に日に彼の脳内に蓄積していく、未解読のサインという名の永劫の時間。

このままでは、カストロの豪快なスイングという美しい言語体系そのものが、意味を失った廃墟のようにひび割れ、風化したコンクリートの粉塵となりかねない。

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