今年のファイターズの選手たちは、全員が何かの集団催眠にかかっているとしか思えない。
主砲のレイエスが不在の試合で、野村が「自分はモーレだと信じて打った」なんて自己暗示をかけながらホームランを打つの、ちょっと面白い。開幕たった6試合で、チーム合計16本のアーチ。77年の大洋や99年のヤクルトといった、20年以上前の猛打線の記録にひょっこり並んでしまったらしい。
しかもスタンドに叩き込んだのは日替わりで9人だという。あくびの伝染じゃあるまいし。
今日は奈良間、明日は清水。前の打者が打てば「あ、じゃあ俺も」とでも言わんばかりの軽薄なノリで、次から次へと白球をスタンドへ放り込んでいく。絶対に何かおかしい。エスコンフィールドの空調設備か、それとも選手が飲んでいるスポーツドリンクの成分か。疑い出したらキリがないがどう見たって異常事態だ。
とはいえ、この派手な打ち上げ花火がいつまで続くかもわからない。明日には快音がパタッと止み、凡打の山をせっせと築き始めたとしても、それもまた彼らが持つ愛すべき一面なのだから。立派な分析なんてするだけ野暮というものだ。
とりあえず今は、この一時的な異常気象をツマミにして、冷えたビールでも流し込ませてもらうとしよう。

