この世には明らかに「やりすぎ」と呼ぶべきことが存在すると思うんだ。
今日の試合なんて、まさにその典型じゃないか?細野のノーヒットノーランがYahoo!のトップニュースになっているその影で、一晩で清宮幸太郎とレイエスが揃って2本ずつホームランを打つ。しかも2度も連続で。これを「やりすぎ」と呼ばずしてなんと呼ぶのか。
二回、清宮が鮮やかにスリーランを放ち、続くレイエスが挨拶代わりのソロ。ここまでは理解できる。美味しいディナーのあとに添えられた極上デザートのような、完璧なペアリングだ。
だが、七回にもう一度全く同じ光景を見せられるとなると、もはやそれはシステムエラー。バグの領域である。ショートケーキを平らげた直後に、特大のパフェをもうひとつ強引に口にねじ込まれたような圧迫感。
エスコンフィールドは狂乱の渦に包まれていたけれど、私は冷めたお茶をすすりながら、今年のボールの反発係数を決めたNPB担当者の心配をしてしまう。
清宮の、あの一直線にライトへ突き刺さるラインドライブ。あれは日常の物理法則から逸脱している。そしてレイエスの150キロの直球を軽々と弾き返す一撃。あれはもうアスリートというより、ただの重機だ。パワーのインフレが過ぎるんよ。
でもこれだけ派手な花火を打ち上げた翌日、まるで嘘のように沈黙して凡打の山を築くのが、このチームの様式美でもある。明日の打線は、深い氷河期に突入するかもしれない。
まあ、そんな落差の激しいアトラクションに強制的に乗せられるのも悪くはない。
理不尽に振り回される日々に謎の安心感を覚え始めている自分にため息をつきつつ、今夜だけはあの暴力的なアーチの残像をパテレでリピートしておくとしようか。

